知を鍛えるための手段を知る

慶應義塾大学出版会 | アカデミック・スキルズ | 佐藤望 湯川武 横山千晶 近藤明彦
今は慶応義塾大学出版会から出てる「アカデミック・スキルズ」って本を読んでる。
これはタイトル通りの本で、学問をするために最低限必要なスキル、つまり大学での学び方に関しての内容の本。
文章的には非常にやさしく読みやすい本で、サクサク進んで気持ちが良いんだけど、内容は結構重要なことが書いてある。
研究テーマを見つけるためのヒント、ノートの取り方から始まる情報の収集の仕方、それらの整理の仕方、そして集めた情報を自分なりに消化して、レポートにしたり論文にしたりとアウトプットする方法。
学問に不慣れな人間に出発点を与えてくれる中々の良書だね。
この本は本来は教科書として使われる物らしいんだけど、こういう良書で大学のスタートを切ることが出来る学校の学生は羨ましいな。
慶応辺りの学生は僕たちよりも地頭が良い上に、こういう良いテキストも使ってるんだぜ?
そりゃ差も付くわな。
僕の所属してる大学っていうか学部にはそういう実地に役立つ導入科目は無くて*1、学校の歴史を学ぶっていうふざけた導入科目があるわけだ。
シラバスによれば第11回と第12回*2でレポートに関するリテラシィの講義もあるらしいんだけど、そういうことは初めのほうにやってくれないと困るって。
僕が初めてのレポート書きでどんだけ苦しんだと思ってるんだ。
まぁ今は技術者倫理の先生のおかげで随分馴れたけど。


これは大学生だけじゃなくて高校生にもお薦めしたいなぁ。
正直、まぁ僕のリサーチ不足もあるけど、大学ってどういうところなのか入ってみるまでよく解ってなかったと思うんだよね。
同期を見てると思うけど、現役の子たちなんて尚更じゃないかな。
そういうわけで大学新入生にも高校生にも、そして、学び方を知らない大人にもお薦めです。
値段も高くないし、薄いからすぐ目を通し終わるからね。

*1:二部にはないけど、一部にはフレッシュマンセミナーってのがあるらしい

*2:全13回の講義でだよ?