道徳と倫理は

違うんだぜ?
という主張をしている倫理学者もいる。
道徳 ( moral ) は人生経験を積むことによって無意識のうちに洗練されてくるものだが、倫理 ( ethics ) は意識的に考えることによって研鑽していく、道徳よりももっと鋭い刃だ。
善悪の判断をする際に、ただ何となく権威や習慣に従って決定するのではなく、もっと能動的に考えて、権威や習慣の意味を――最終的には従うとしても――批判的に吟味する態度が「倫理的である」というものだ、とか何とか。
まさにクリティカルシンキングだよね、この考え方って。
倫理も哲学の一分野らしいから、分析哲学が主流の現代じゃ倫理学がそういう態度を取るのも当然なのかな。